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【アンケート調査】「こども宅食えんまる便」を利用するひとり親家庭の生活状況について

えんまる便からのお知らせ

NPO法人えんまるでは、2020年8月より長野市の困窮・孤立するひとり親等の支援の取り組みとして、食材等のお届けでひとり親家庭の食を守りながら、孤立を防ぎ、関係性を築く「こども宅食えんまる便」の活動をおこなっています。

毎年、ひとり親家庭の生活状況を確認するために、こども宅食えんまる便の利用家庭にアンケート調査をおこなっており、今年度も実施いたしました。

「こども宅食えんまる便アンケート概要」

実施期間:2026年3月

対象者:長野市内、こども宅食えんまる便を利用しているひとり親家庭

実施方法:Webアンケート

回答数:35件
※設問によって回答数は異なります。

以下、アンケートの結果になります。

えんまるからのアンケート1:親御さんとお子さんの現在の状況についてお聞きしました。

親御さんの現在の働き方については、「パート・アルバイト」が40%、「正規の職員・従業員」が34.3%となっており、ひとりで働きながら子育てと生活を支えているご家庭が多いことがわかります。

一方で、親御さんご自身の健康状態については、「通院している」が34.3%、「障がい認定を受けている」が17.1%という回答もありました。お子さんについても、多くは「健康である」と回答されていますが、通院や発達面での課題を抱えているご家庭もあります。働きながら生活を支えること、子育てを担うこと、そしてご自身やお子さんの健康面の不安に向き合うことが重なっているご家庭も少なくないことがうかがえます。

えんまるからのアンケート2:子育てに関する制度やサービスの利用状況についてお聞きしました。

子育てに関する制度やサービスについて、これまでの利用状況をお聞きしました。「利用している」と回答した割合は、放課後児童クラブが41.4%、児童館の一般利用が42.9%でした。一方で、ファミリー・サポート・センター事業は7.1%、放課後等デイサービスは7.7%、子ども食堂は16.1%、無料の学習支援は9.7%という回答になっています。

地域には、子どもや家庭を支えるための制度や活動がさまざまにあります。一方で、必要としていても、情報が届いていなかったり、利用の流れがわかりにくかったり、家庭の状況や子どもの特性、移動や時間の負担などによって、実際の利用につながりにくい場合があります。

これは、こども宅食えんまる便を始めた当初から、えんまるが大切に受け止めてきた課題でもあります。食材等のお届けを通じてご家庭と少しずつ関係性を築きながら、必要な時に必要な支援につながれるよう、これからも日々の関わりを大切にしていきたいと思います。

えんまるからのアンケート3:子育てや生活に関する相談窓口の利用状況についてお聞きしました。

子育てや生活のことについて、各機関や相談員に相談したことがあるかをお聞きしました。「相談している」と「相談したことがある」の合計では、公的な相談窓口が55.9%、学校関係の相談先が41.4%、福祉・生活に関する相談窓口が38.7%、保健関係の相談先が33.3%という回答になりました。

一方で、相談先によっては「制度やサービスについて知らなかった」という回答が3割前後あり、「相談のしかたがわからなかった」という回答もありました。また、過去に相談窓口を利用したことがある方の中には、「期待していた支援が受けられなかった」「対応に満足できなかった」と感じた経験について記入してくださった方もいました。

自由記述では、すぐに話を聞いてほしい時にタイミングが合わなかったこと、話は聞いてもらえたものの、その後どうすればよいのかが見えにくかったこと、状況を十分に受け止めてもらえなかったと感じたことなどが記載されていました。困っている時ほど、どこに相談すればよいのかを探したり、自分の状況を一から説明したりすることが、負担に感じられることがあります。また、相談した時に思うように伝わらなかった経験があると、次に相談すること自体をためらってしまうこともあると思います。

えんまるからのアンケート4:物価高騰が生活に与えた影響についてお聞きしました。

※物価高騰が生活に与える影響

近年の物価高騰が生活に与えている影響についてお聞きしました。「とてもあてはまる」と「あてはまる」の合計として、「物価高を受けて、食料品を買うことをあきらめたり、購入量が減った」は91.4%、「物価高を受けて、光熱費、ガソリン等を以前より節約するようになった」は85.7%という回答になりました。

また、先日宅食お届けの際、進級進学に向けて必要な学童用品をお渡しさせていただいたことについては、「学童用品が受け取れて助かった」「学童用品が受け取れて少し助かった」の合計が97.2%となりました。
食料品、光熱費、ガソリン代、学校用品、子どもの服や生活用品など、暮らしのさまざまな場面で物価高騰の影響が続いています。自由記述の中にも、子どもの成長とともに必要な費用が増えていくことや、収入が大きく増えにくい中で日々の生活を支えている不安が記載されていました。

えんまるからのアンケート5:「こども宅食えんまる便」を利用する前と比較して、親御さんの気持ちの変化についてお聞きしました。


えんまる便利用後の変化

「とてもあてはまる」と「ややあてはまる」の合計として、「生活が楽になった」は97.2%、「家族関係が良くなった」は82.9%、「生活が前向きに考えられるようになった」は94.3%、「孤独感が解消できた」は88.6%、「地域や社会とのつながりが感じられるようになった」は85.7%という回答になりました。

食材や日用品をお届けすることは、生活を支える大切な支援です。また、今回の回答からは、物資を届けることに加えて、日々のやりとりや声かけ、県立大学の学生さんからの誕生日のメッセージカード、進級進学時の支援などを通じて、「ひとりではない」と感じられることが、親御さんやお子さんの気持ちの支えにもなっていることを、あらためて感じました。

自由記述として、親御さんが今現在困っていること、悩んでいることについてご記入いただきました。

自由記述では、物価高騰による食費や学校用品、子ども用品の負担、子どもの将来の学費への不安、収入や貯金の難しさについての声がありました。

また、体調が悪くても収入を考えると仕事を休みにくいこと、仕事と子育てを一人で担う大変さ、子どもの登校しぶり、住まいのこと、返済の不安、相談できる人が少ないことなど、生活の中で複数の困りごとが重なっている様子も記載されていました。中には、ご自身が病気やけがで入院した時に子どもをどうするか不安だという声や、ひとりの時間が確保できず、心身ともに余裕が持てないという声もありました。

自由記述からは、家計の負担だけでなく、仕事、体調、子育て、住まい、人とのつながりなど、暮らしのさまざまな場面で不安や負担を抱えながら、親御さんが日々の生活を支えている様子が伝わってきました。

最後に、こども宅食えんまる便への要望やメッセージについて自由にご記入いただきました。

今年度も、毎月の食材や日用品のお届け、誕生日カード、配達時の声かけなどについて、こども宅食えんまる便に、あたたかいメッセージを多くいただきました。また、食材の量や内容、日用品などについての具体的なご要望もいただいています。いただいた声を、今後の活動の中で大切に受け止めていきたいと思います。

なお、アンケート結果の詳細や自由記述については、以下の資料からすべてご覧いただけます。 

こども宅食えんまる便アンケート結果

ご家庭への対応をしているスタッフ、ボランティアの皆さん。毎月の梱包やメッセージカード作成など、活動の大切な部分を担ってくださっている長野県立大学の学生さん、つくば開成学園長野の生徒さん。そして、様々な形でこの活動を支えてくださっている専門機関、団体、企業、お寺さん、個人の皆さま。

皆さまのお力添えが、ご家庭の親御さんと子どもたちの日々の暮らしにつながっています。いつも本当にありがとうございます。

こども宅食えんまる便は、食材を届ける活動であると同時に、必要な時に頼れる人や場所があると感じられる関係を、地域の中に少しずつ育てていく取り組みでもあります。これからも、ご家庭からの声を大切に受け止めながら、皆さまと一緒に、できることを一つずつ続けていきたいと思います。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。